FIRE達成に必要な資産額は?

セミリタイア

FIRE、経済的自由、セミリタイア。言い表し方は複数ありますが、仕事を辞めて自由に生活するためには、どの程度の資産があればよいのでしょうか。これは永遠のテーマであり、とても興味深い話ですね。

FIRE、経済的自由、セミリタイアの定義から

ここでは、FIRE、経済的自由、セミリタイアを以下のように定義して、それぞれに必要な金額をざっくり算出していこうと思います。

・FIRE(Financial Independence Retire Early)、経済的自由

資産からの不労所得(資産収益)が生活費を上回っている状態。仕事を全くしなかったとしても、総資産が減ることはなく、半永久的に生活できる状態。アーリーリタイアもこの意味。

・セミリタイア

資産からの不労所得(資産収益)だけでは生活費を完全には賄えない状態。資産からの収入がある程度は有るものの、生活費に達しない額は働いて補充する。フルタイムでは働かず、好きな時に好きなだけ仕事をして稼ぐスタイル。

FIREに必要な資産額は、支出額に大きく依存する

FIREやセミリタイアに必要な資産額は、現在のあなたの家族状況によって大きく変わってきます。もう少し正確には、現在の支出額によって変わってきます。

基本的には、独身が最もFIRE/セミリタイアしやすく、配偶者+子供 のケースが最も難しくなります。これは想像するに難くないですよね。

それぞれの場合について、まずはFIREに必要な額を算出します。資産運用による利回りは、税引き後4%として計算します。

先に表にまとめてしまうと、以下のような計算結果になります。

年間支出額FIRE必要資産額
100万円2,500万円
150万円3,750万円
200万円5,000万円
250万円6,250万円
300万円7,500万円
350万円8,750万円
400万円10,000万円 = 1億円

・独身の場合のFIRE達成に必要な資産額

支出の程度によりますが、FIRE達成を第一目標として節約(支出の最適化)を行っているとした場合、年間の支出は150~250万程度に収まると考えられます。

資産運用の利回りを4%とした場合、年間支出の25倍が、必要な資産額ということになります。ですので、年間250万の支出を補うだけの資産額は、

250万円×25 = 6,250万円

となります。年間250万の支出の人は、FIRE達成するのに6,250万円の資産が必要、ということです。これは…そう簡単に達成できる額ではありませんね。

・配偶者あり+子供あり のFIRE達成に必要な資産額

こちらも単純に支出から逆算できるのですが、独身とは違い、配偶者と子供がいる場合は純粋に支出が増えるはずです。

しかしこちらも支出の最適化をはかることを前提に、年間支出400万円とします。そうすると、年間400万円の支出を補うだけの資産額は、

400万×25 = 1億円

となります。1億円!これはさすがにサラリーマンにとって現実的ではありませんね。

ここで、これらの試算からわかることは、FIREに必要な資産額は、家族構成がどうというよりは、年間の支出額次第である、ということです。

独身であっても、配偶者あり+子供ありの家庭と同じくらい支出をしていたら、同じだけの資産額が必要となります。逆に、配偶者あり+子供ありの場合であっても、支出を低く抑えることができれば、FIREに必要な資産額を抑えられるということになります。

セミリタイアに必要な資産額

続いて、FIREまでいかずとも、セミリタイアを達成するに必要な資産額を算出します。おそらく我々サラリーマンはFIREよりセミリタイアが現実的な選択肢になってくると思います。

セミリタイアに必要な資産額は、現在の支出額と、セミリタイア後にどの程度稼ぐ(年間収入)予定なのかによって変わってきます。

FIREに必要な資産額計算のときに試算した支出額と同じ、250万400万の場合で同じように計算してみます。

こちらも先に以下の表にまとめます。

年間支出額年間収入額必要資産額
250万円50万円5,000万円
250万円100万円3,750万円
250万円150万円2,500万円
250万円200万円1,250万円
400万円50万円8,750万円
400万円100万円7,500万円
400万円150万円6,250万円
400万円200万円5,000万円

・独身の場合のセミリタイア達成に必要な資産額

セミリタイア後に、年間50万円(月4万円強)ほど稼ぐ場合は、

(250万円 – 50万円) × 25 = 5,000万円

セミリタイア後に、年間100万円(月8万円強)ほど稼ぐ場合は、

(250万円 – 100万円) × 25 = 3,750万円

セミリタイア後に、年間150万円(月12万円強)ほど稼ぐ場合は、

(250万円 – 150万円) × 25 = 2,500万円

当然ですが、セミリタイア後に多く稼ぐ方が、セミリタイアに必要な資産額は少なくなります。

ですが、仕事をしないためにセミリタイアしたのに、仕事に時間を奪われてしまっては本末転倒です。セミリタイア後にどこまで仕事をするかは、自分の価値観との相談が必要になります。

とにかく早くセミリタイアすることを優先して、セミリタイア後もそこそこ働くか、今の仕事を長く続けてよりFIREに近い状態でリタイアするのか。それはその人の価値観次第かと思います。

・配偶者あり+子供あり のセミリタイア達成に必要な資産額

前述の独身の場合と同様に計算しますと、

セミリタイア後に、年間50万円(月4万円強)ほど稼ぐ場合は、

(400万円 – 50万円) × 25 = 8,750万円

セミリタイア後に、年間100万円(月8万円強)ほど稼ぐ場合は、

(400万円 – 100万円) × 25 = 7,500万円

セミリタイア後に、年間150万円(月12万円強)ほど稼ぐ場合は、

(400万円 – 150万円) × 25 = 6,250万円

やはり、支出が大きいと、セミリタイアするにしても、ある程度の規模の資産額になってしまいますね。

いかに支出をおさえることが重要か、よくわかります。

最後に

さて、あなたが目指すリタイア像と、必要な資産額はいくらになったでしょうか。

いずれにしても、上記の計算からわかるのは、節約(支出の最適化)がFIRE/セミリタイアへの道を切り拓く、ということです…。

それでは!

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